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タイトル:: 【No.884】「董遇三余(とうぐうさんよ)」
発行日::2018/11/08
本文:
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 構想日本メールマガジン【No.884】 2018.11.08 発行

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<目次>

【1】第249回J.I.フォーラム 「会員懇談会 2018」

【2】活動ニュース
 (1)島根県 松江市 “日本初”住民主催の住民協議会 テーマは「原発」11月11日(日)第1回
 (2)群馬県 太田市 「住民協議会」11月17日(土)第5回
 (3)福岡県 大刀洗町「住民協議会」11月17日(土)第3回
 (4)その他の構想日本の活動

【3】お知らせ 
 (1)2018年度五井平和財団フォーラム『いま、明日をつくる/Creating Tomorrow Today』
 (2)JFEJ(日本環境ジャーナリストの会)連続講座2018 “SDGs時代”の必須知識

【4】巻末寄稿文 

「董遇三余(とうぐうさんよ)」 片桐 幸雄 

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【1】 第249回J.I.フォーラム 「会員懇談会 2018」  
 
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◯日 時:2018年 12月3日(月) 19:00~21:00 (出入自由)(開場18:30) 

◯会 場:ホテルメトロポリタンエドモント 1階 「クリスタルホール」   

 東京都千代田区飯田橋3-10-8  電話03-3237-1111       
     
◯定  員:80名 

◯形 式:着席 (ブッフェ料理+フリードリンク)  

◯参加費:10,000円(一律)

※会員懇談会は、構想日本会員様限定の会ですが、会員様のご紹介があれば、どなたでもご参加いただけます。
 皆様お誘い合わせの上、ご来場ください。

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【2】活動ニュース
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(1)島根県松江市 “日本初”住民主催の住民協議会 11月11日(日)第1回

テーマは 「~原発を自分ごと化する~」
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★自分ごと化会議in松江市の特徴★

 1.県庁所在地に原発を持つ松江市民が、『原発』を賛成か反対かではなく、自分のこととして考えることが目的。

 2.住民団体主催の住民協議会は全国初。

 3.「自分」「地域」「市・県・国」「中国電力」ができること、日常生活で感じる身近なことを基に取りまとめ、各所に提案を行う。

【開催日時】11月11日(日)13:30~17:00(予定)第1回

【会 場】島根大学 大学会館3階(大集会室)(島根県松江市西川津町1060)

【概 要】

 1)基調講演「原発を考えるために必要な視点」
 ・谷口武俊氏(東京大学政策ビジョン研究センター教授)

 2)問題提起:原発への考え方
  意見が異なる4名の専門家がそれぞれ視点で問題提起をする
 
 3)全体協議
  住民協議会委員が「基調講演」「パネルディスカッション」の内容について質疑応答

 第2回12月19日(日)/第3回1月13日(日)/第4回2月24日(日)

【参加者】 
 住民協議会委員(松江市民21名*、島根大学生5名)、コーディネーター1名
 *選挙人名簿から無作為に選んだ市民2,176名に案内を送付し、応募のあった市民。

【主 催】 自分ごと化会議in松江実行委員会
〈実行委員会の構成団体〉島根大学法文学部行政学研究室、住民目線で政治を変える会・山陰、市民自治を考える会・まつえ、政策シンクタンク構想日本

 ※詳細は、自分ごと化会議in松江実行委員会が運営するブログに掲載しています。
 https://ameblo.jp/jibungotokakaigi/

☆★☆クラウドファンディング実施中☆★☆

この会議は、全て住民が手づくりでしていますが、案内の郵送費、会場費、講師等の交通費などに約200万円の費用がかかります。

クラウドファンディングによるご支援をお願いいたします。
https://readyfor.jp/projects/JGK-matsue

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(2)群馬県太田市 「住民協議会」11月17日(土)第5回

テーマは「ごみの減量化」
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★太田市「住民協議会」の特徴★

1.清水聖義市長の強いリーダーシップにより2年連続の開催(連続開催は全国2例目)。

2.参加者全51名のうち、女性が過半数の27名。

3.昨年は、住民協議会に参加したことがきっかけとなってNPOを作るなど市民の行動変化にもつながっている。

【開催日時】第5回:11月17日(土)13:30~16:30(予定)[これまでの議論のまとめ]

【会 場】太田市役所本庁舎(太田市浜町2番35号)※会場についてのお問い合わせは、太田市企画政策課まで(TEL:0276-47-1892)

※詳細は、太田市ホームページからご覧いただけます。
https://www.city.ota.gunma.jp/005gyosei/0020-001kikaku-kikaku/2017-0710-jk.html

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(3)福岡県大刀洗町「住民協議会」発祥の町 11月17日(土)第3回

テーマは「暮らしの中の鉄道」    
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★大刀洗町の特徴★

1.全国紙にてたびたび取り上げられ、経済同友会も視察に来るなど、全国モデルとして広く知られている。

2.毎年度、無作為とは別に町内在住の高校生を募集し、今年度も高校生2名が参加(全国に先駆けた取組み)。

3.住民協議会経験者でつくるOBOG会が本格的に活動を開始。新たな波及効果として注目されている。

【開催日時】 第3回 11月17日(土)13:00 ~ 16:00(予定)[全体での議論、改善提案シートの記入]

【会 場】大刀洗町役場 庁舎3階会議室(大刀洗町大字冨多819)

▲ 2018年の事業仕分け、住民協議会、施設仕分け実施一覧 ▼ http://www.kosonippon.org/blog/?page_id=1447 

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(4) その他の構想日本の活動
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< 講義 >

2018年10月~隔週金曜日 京都大学経済学研究科・経済学部 特殊講義「公共経営論2」(後期)(代表 加藤秀樹)

 公共政策の各論を毎回ゲストの講義で進めます。次回(11/16)のゲストは、宮崎稔氏(学校と地域の融合教育研究会会長)です。

 これまでのゲストは、玉置半兵衛氏(株式会社半兵衛麸)、井上裕之氏(内閣府審議官)。

2018年9月~毎週木曜日 法政大学 法学部「NPO論 II」(総括ディレクター 伊藤伸)

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【3】<ご紹介> 構想日本が応援している活動に関するお知らせです。 
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(1)2018年度五井平和財団フォーラム『いま、明日をつくる/Creating Tomorrow Today』

複雑で大きな環境や社会の問題を前に、無力さを感じることもあるかもしれませんが、どんな人も、明日を築く力を秘めています。あらゆる世代の人々が「変化の担い手」となり、より良い未来に自分らしい方法で貢献していく。そんな多様で豊かな共創社会を展望します。

◆日 時:2018年11月23日(祝・金) 14:30?17:15(開場13:45)
◆会 場:日経ホール(東京都千代田区大手町1-3-7日経ビル3階)
◆料 金:一般4500円、賛助会員・学生3000円(要学生証提示)(全席自由)
 チケット購入方法: 詳細はこちらから → https://www.goipeace.or.jp/work/forum/

 ◯チケットぴあで購入  Pコード 640-434 
 ◯五井平和財団で購入 郵送、 事務局で直接購入(平日9:00~17:00 土日祝は休み)

◆プログラム概要:

 ■五井平和賞 受賞記念講演 
 ララ・ハスナ モロッコ王国王女、モハメッド6世環境保護財団代表
 「All for the Environment(全ての人々が環境のために)」をモットーに、自国内での環境保護活動を促進し、次世代を育成。世界的にも持続可能な未来に向けた意識啓発に尽力。

 ■若者のメッセージ「私が起こしたい変化」
 「国際ユース作文コンテスト」文部科学大臣賞受賞者の発表。(世界162ヵ国、21,000点超の応募作品中)

 ■リレートーク「志からアクションへ」
 社会の課題を前に何かをしたいと立ち上がり、チャレンジを続ける若者のリレートーク。
 <出演者>
 西辻 一真(株)マイファーム代表取締役CEO
 松崎 英吾 NPO法人日本ブラインドサッカー協会事務局長
 村田 早耶香 認定NPO法人かものはしプロジェクト共同代表
 <コーディネーター>
 西園寺 裕夫 五井平和財団理事長
 <コメンテーター>
 西園寺 昌美 五井平和財団会長

 ※すべてのプログラムに日・英の同時通訳がつきます。
 主 催 公益財団法人 五井平和財団
 後 援 文部科学省

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(2)JFEJ(日本環境ジャーナリストの会)連続講座2018
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「ジャーナリストが教える“SDGs時代”の必須知識 ~ビジネスマン・市民に役立つ発信メソッド~」

未曾有の豪雨に40度超えの猛暑。気候変動の脅威は現実のものとなっています。
この連続講座では、第一線で活躍する現役の環境ジャーナリストや専門家が、世界のトレンドや日本の課題など“必須知識”を伝授。さらには、企業や自治体、NGOなどが発信していく際の“コツ”や“ポイント”もお伝えします。

【開催概要】

◇第5回~第6回(11/10~11/21)

●定 員:30名

◆第5回(11月10日)フィールドワーク『地域を救う ~小水力発電の多面的役割~』環境ジャーナリストと一緒に、再生可能エネルギーと地域づくりの現場を訪ねて取材します(日帰り。貸し切りバスで都内発着)
 
 東京からの往復バスチャーター代、昼食代、現地会議室代

 ◯時間:集合 7:45(8:00 出発)解 散 20:00 予定 ※いずれも東京駅丸の内口(新丸ビル前)を予定

 ◯参加費:実費。申込後、事前振込をお願いします。 詳細はJFEJのHPから御覧ください  

◆第6回(11月21日) 「環境・エネルギー分野と資本市場」(今西章さん エネルギージャーナル社編集次長、『週刊エコノミスト』編集部協力)

 ◯時間:19:00~20:40(受付18:30~)

 ◯場所:環境パートナーシップオフィス セミナースペース 
 (〒150-0001東京都渋谷区神宮前5-53-70国連大学ビル1F 地図はこちら→ http://www.geoc.jp/access/ )

 ◯参加費:一般 2,000円、学生 各1,000円、JFEJ会員・準会員 各回500円、JFEJ学生会員 無料

SDGs(持続可能な開発目標)→ https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
下記URLの申込用フォームメーラーからお申込みいただけます。
https://business.form-mailer.jp/fms/708c195391996

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【4】「董遇三余(とうぐうさんよ)」 片桐 幸雄 
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「三余」と四番目の「余」

古い話で恐縮だが、2005年12月25日付けの日本経済新聞のコラム「漢字コトバ散策」(筆者は興膳宏氏)で「三余」という言葉が紹介されている。「三余」とは歳の余りである冬と、一日の余りである夜と、時節の余りである雨の日をいう、のだそうだ。いくら労働に追われていても、この「三余」なら勉学に充てられるはずだという中国の故事があるそうだ。

「晴耕雨読」という言葉は知っていたが、「三余」という言葉はこのとき初めて聞いた。「三余」の場合は、「晴耕雨読」ではなく、「冬読、夜読そして雨読」ということになる。

この場合、「三余」以外、すなわち、春夏秋、朝から夕刻まで、そして晴天(及び曇天)は、労働のための時間であることが前提となっている。当時の中国が農耕社会であったことを考えるならば、農耕ができる限りの状況では生産活動に勤しみ、それが不可能な時間を読書に充てるというわけである。昔の(中国の)人はまさに寸暇を惜しんで勉強したということになる。

近代資本主義の成立とともにこの前提はすっかり失われた。屋内で人工的な照明と温度管理の下で生産活動は行われるからだ。冬であろうが、夜であろうが、雨の日であろうが、生産には何の支障もない。その限りにおいては「三余」は消滅した。

組織によっては、家に帰る時間も満足に取れずに、仕事場に泊り込むのが異例ではない状態が出現しているのである。そんな状態では「三余」があろうはずがない。だから「過労死」などが生じる。
 
では現代社会においては「余」は消滅したのかといえば、そんなことは決してない。「余」が生じるケースが少なくとも二つある。

一つは「飼い殺し」である。

何らかの理由で、「生産活動に充てなければならない時間が全く存在しないという奇怪な状態」におかれることがある。私もかつてそういうことを経験した。月曜の朝9時半に仕事場に行く。遅くとも6時には仕事場を引き上げるが、この間8時間余り「生産活動に充てなければならない時間が全く存在しない」ために、全て「余」である。仕事場に行かなければならないこと、仕事場にいなければならないことを考えれば、生活の全てが「余」とは言い切れないが、こういう状態では「三余」などは意味を持たない。

同じ年代でも「三余」のかけらさえ持てない人々と、生活全体が「余」であるために、「三余」の意味がない人間が並存する。時間の「超不平等」がここにはある。もっとも、生活全体が「余」であるといっても、こういう状態の「余」は、「余」の時間の使い方さえ習得すれば、決して苦しいものではない。そう考えると、「三余」さえない場合と、生活全体が「余」である場合と、どちらがつらいのか、にわかには判断できない。

現代におけるもう一つの「余」は、加齢からくるものである。

大抵の人間には、「定年」がある。「定年」を、これ以上仕事をしてはいけない時点と理解するか、もう仕事をしなくていい時期と理解するかは、人それぞれであるが、「定年」のあとは暇になることに違いはない。なにしろ、義務的なことや、自分の嫌なことからは一切解放されるのだから、これ以上の「余」はない。こっちのほうは、「飼い殺し」とは異なり、よほどのことがない限り、誰にでもやってくる。

誰にも平等に訪れるという意味で、冬、雨、夜を「三余」とするならば、老齢期は四番目の「余」である。「三余」には寸暇を惜しんで勉強しなければならないようだが、老齢期はどうなるのであろうか。すべきことが見つからないとしたら、暇を持て余すこと、この上ない。そうなったら、年を取るのも考え物だということになる。そうならないように、気をつけよということであろうか。

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片桐 幸雄(かたぎり さちお)

元道路関係四公団民営化推進委員会事務局次長。1948年生まれ。73年に日本道路公団に入社。主に料金設定や経営企画を担当し、2000年に総務部次長。02年から民営化推進委員会に入る。
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(編集後記)

新語・流行語大賞のノミネートが発表されましたね。既に懐かしい言葉もちらほら。
構想日本で流行っている言葉は、自分ごと化、ふるさと住民票、師匠、黒崎、がさたに、ヤバター。
誰の、いえ、何のことかは、お近くの構想日本スタッフにお尋ねください。

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発行 : 構想日本、発行責任者 : 加藤秀樹
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