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タイトル::【No.895】「シリーズ島と道(6)橋で得たもの、失ったもの 1」
発行日::2019/01/31
本文:


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 構想日本メールマガジン【No.895】 2019.1.31 発行

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<目次>

【1】第250回J.I.フォーラム「島のくらしは“周回進み”」2月4日(月)16時より
  
【2】活動ニュース

 (1)茨城県 古河市行政事業レビュー 2月3日(日)
 (2)第6期 現場みらい塾 受講生募集中

【3】波間(なみま)通信 NEW!

 (1)ふるさと住民票 ブログはじめました

【4】ご紹介

 福島県 飯舘村からのお知らせ

 (1)あたりまえをありがたいと思う日プロジェクト エピソード募集中!
 (2)あなたの大切な座右の銘を、道の駅に石碑で残しませんか

【5】巻末寄稿文 

 「シリーズ島と道(6)橋で得たもの、失ったもの 1」

 島研究家  片桐 幸雄 
 
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【1】第250回J.I.フォーラム 「島のくらしは“周回進み”」

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地域を豊かにするための事例やコツを議論!淡路島、奥尻島、2つの島を歩いて新しい価値観のヒントを探しました。

2つの島の首長と、「地域の課題をそこに住む人が解決すること」をモットーに、人と人とをつなげる“コミュニティデザイン”のエキスパート山崎亮さんに、島のくらしから見える日本の未来を語っていただきます。

◯日 時: 2月4日(月)16:00~18:00(開場15:30)※ 

◯会 場: 大正大学 3号館 2階 東京都豊島区西巣鴨3-20-1 ※

会場へのアクセス:https://www.tais.ac.jp/utility/access_map/
大学構内図:http://www.kosonippon.org/documents/2018/mail/taishomap.pdf
                       
都営地下鉄三田線 西巣鴨駅下車 A3出口から徒歩2分
JR埼京線 板橋駅東口下車 徒歩10分
都電荒川線 庚申塚駅又は新庚申塚駅下車 徒歩7分
     
◯登壇者:(五十音順・敬称略)

門 康彦(兵庫県 淡路市長)

新村 卓実(北海道 奥尻町長)

山崎 亮(studio-L 代表)

◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本 代表)
    
◯主  催 : 構想日本         

◯定  員 : 100名 

◯参加費 : 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

◯懇親会 :一律 5,000円(参加希望の方のみ。事前登録が必要です) 

 「大正大学 5号館 8階 鴨台食堂」

 フォーラム終了後、ゲストを囲んで懇親会を開催します。久しぶりの懇親会です。皆様奮ってご参加下さい。
  
 ※時間・場所にご注意のうえ、事前にお申込み下さい。

フォーラムへのご参加は2月4日(月)12:00まで お電話、FAX、E-メール info@kosonippon.org  にお願いします。

HPからのお申し込みはこちら http://www.kosonippon.org/forum/index.php

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*参加申し込みに関するお問い合せは、事務局 堺/稲垣まで。TEL 03-5275-5607、FAX 03-5275-5617
*内容に関するお問い合せは、伊藤/田中まで。TEL 03-5275-5607

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【2】活動ニュース
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(1)茨城県古河市 行政事業レビュー 2月3日(日)

全国的に公共施設が過剰になっており、老朽施設の改修も必要になっています。
古河市は仕分けの手法(外部の専門家、市民の参加、公開実施)を個別施設の見直しプロセスに活用するため、公共施設を対象とした「行政事業レビュー」を行います。

★古河市「行政事業レビュー」の特徴★

1.公共施設(今回は「児童クラブ」、「体育館」、「学校給食施設」、「図書館」の4分野)を対象に議論する。それぞれの施設の見直し計画に議論を反映させる。
2.今回は3年目の実施。一昨年は試行的に非公開で、昨年は12事業を対象に実施した。
3.無作為に選ばれた「市民判定人」40名が評価する(3000名に案内を送付、応募率1.3%)。

【開催日時】2月3日(日)9:30~16:00(予定)

【会 場】古河市はなももプラザ(古河市横山町一丁目2番20号)
     ※会場についてのお問い合わせは、古河市企画課まで(電話:0280-92-3111(代表))

【内 容】・児童クラブの運営・体育館の運営・学校給食施設の運営・図書館の運営

【参加者】
 ・古河市市民判定人(古河市民)
  ※住民基本台帳から無作為に選ばれた市民3000名に案内を送付し、応募のあった40名
 ・古河市職員(各施設の所管課)
 ・コーディネーター2名・審議委員8名(2班体制)
  
【参加費】 無料(事前申し込み不要、途中の入退室可)※どなたでも傍聴できます。
【主 催】 古河市
【協 力】 構想日本

お問い合せ:構想日本 伊藤/田中
TEL:03-5275-5607、email : shiwake@kosonippon.org

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(2)第6期 現場みらい塾 受講生募集中

現場みらい塾は、ハウツー的なスキル中心の従来型の自治体職員向け研修ではありません。
自治体のどの仕事にも応用できる「知恵の出し方を身につけるトレーニングの場」です。
行政職員を中心に、議員や民間企業等で働く人などが一緒に議論し、多様なものの見方と知恵の出し方を学び合うゼミ形式のプログラムです。

参加申込みやプログラム等の詳細は、下記のURLから現場みらい塾ホームページをご確認ください。
http://www.kosonippon.org/project/detail.php?id=793

【日程】
第1回:2月 9日(土)10:00~18:00
第2回:2月23日(土)10:00~18:00
第3回:3月 9日(土)13:00~18:30、10日(日)10:00~16:00

【お問い合わせ】
構想日本:田中、永由 TEL:03‐5275‐5607 E-mail:info@kosonipon.org

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【3】波間(なみま)通信 NEW!

 (1)新しく始まりましたこのコーナーでは、「ふるさと住民票(R)」の情報をお知らせしていきます♪

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☆☆ブログ始めました☆☆

ふるさと住民票(R)は、2019年1月時点で8つの自治体で取り組みが始まっています。
3番目に取組みを始めた、香川県三木町のイベントに参加してきました。
そのときの模様をブログにアップしましたので、ご覧いただけたら嬉しいです。

*三木町のふるさと住民票(R)登録者 637名(2018年12月末時点)

◆ふるさと住民票(R)ブログ「イベント参加レポート~三木町ふるさと住民票会議in東京~」

三木町の「たこ判」から始まったイベントでは、クイズ大会やグループワークなど楽しいコンテンツが盛りだくさんでした!!

http://relevantly.work/cp-bin/wordpress/2019/01/29/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88%E5%8F%82%E5%8A%A0%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BD%9E%E4%B8%89%E6%9C%A8%E7%94%BA%E3%81%B5%E3%82%8B%E3%81%95%E3%81%A8%E4%BD%8F%E6%B0%91%E7%A5%A8%E4%BC%9A/

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【4】ご紹介 構想日本が応援している活動に関するお知らせです。 

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失ってはじめて、あたりまえのことが実はとても有り難いことだったと分かる。全村避難した飯舘村の人たちは、みなさんその経験をされたのだと思います。

しかし、大きな災害などに遭わなくても、私たちはみな、このことを経験するのだと思います。
歩く、食べる、排泄する、呼吸する…。年をとっていくと、これらあたりまえのこと一つ一つがだんだんと出来なくなっていきます。あたりまえをありがたいと思うようになるのは誰もが「自分ごと」です。

是非、大勢の人に応募して頂きたいと思います。(加藤秀樹)

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(1)「あたりまえをありがたいと思う日プロジェクト エピソード募集中!」

飯舘村 3月11日 は あたりまえをありがたいと思う日
日頃あたりまえにやっていることや、起こっていることなどが、実はとてもありがたいことだった…と気づいたことはありませんか。そんなエピソードを、ぜひ私達に教えてください。

◇募集内容:「あたりまえをありがたいと思うエピソード」(200字程度)
 ※詳細はこちら→ http://www.vill.iitate.fukushima.jp/soshiki/1/3865.html

◇締 切:平成31年2月3日 (日)

◇応募方法:郵送・FAX・メールのいずれかでご応募ください。
応募者の氏名・住所・連絡用の電話番号を明記してください。
表 彰 選定委員会で審査を行います。最優秀賞1名、優秀賞3名、ほっこり賞5名。

◇送付先:メール kikaku@vill.iitate.fukushima.jp 、FAX. 0244-42-1601
郵送 〒960-1892 福島県相馬郡飯舘村伊丹沢字伊丹沢 580-1
飯舘村役場 総務課企画係 

◇お問い合わせ:飯舘村総務課企画係 電話 0244-42-1613

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(2)「あなたの大切な座右の銘を、いいたて村の道の駅に残しませんか」

あなたが人生の糧にしている「ことば」を教えてください。あなたのその「座右の銘」を
石碑に刻み、飯舘村の道の駅に設置して、人と言葉が出会う散歩道をつくりたいのです。

◇募集内容:座右の銘にしている「ことば」を募集します。(25文字以内を目安)
その「ことば」を大切にしている理由やエピソードも書き添えてください。

◇締 切:平成31年1月31日(木曜日)

◇応募方法:所定の応募用紙に必要事項を記入の上、メール・郵送・FAXで応募してください。
 応募用紙こちら→http://www.vill.iitate.fukushima.jp/uploaded/attachment/8277.pdf
 ※詳細はこちら→ http://www.vill.iitate.fukushima.jp/soshiki/1/3856.html

◇費 用:石代・加工賃 10~15万円 ※応募者のご負担となります

◇お問い合わせ:飯舘村総務課企画係 電話 0244-42-1613

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【5】寄稿文 「シリーズ島と道(6)橋で得たもの、失ったもの 1」

 島研究家  片桐 幸雄  

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離島に共通した特徴は、車で島に渡れないということである。周りを海で囲まれているから当然である。では、橋で本土とつながった島はどうなんだという疑問がすぐに出てくる。「橋でつながっていたら、あるいはつながってしまったら、もう離島とは呼ばない」というのが、常識的な答えであろう。こういった(旧)離島が瀬戸内には結構多い。沖縄を含めた九州にも幾つもある。橋でつながることが島民の悲願の一つだったと言っていい。実際、橋でつながると島民は大体大喜びする。天候を気にせずに、安定して本土と行き来できると思うからである。

これは、二つのことを意味する。一つは、道路が他の交通手段である飛行機や船舶と比べて、安定性が高いということである。そしてもう一つは、橋でつながるまでは、本土との交通は不安定だったということになる。さらに言えば、飛行機や船舶は大抵はいずれも公共交通であり、運行ダイヤに従わなければならないという制約がある。道路交通の場合は、自家用車を使うことによって、この制約から解放される。

かつて本州と九州を結んでいたのは鉄道トンネルだけだった。鉄道は交通の安定性という点では、道路よりも優れているといえる。しかし、これまた運行ダイヤに従わなければならないという制約は残る。だから鉄道トンネルができた後も、道路で本土とつないでくれという要望が無くならない。

最初に「橋で本土とつながる」というところを、「橋やトンネルで本土とつながる」と書きたかったが、トンネルの多くが鉄道専用のトンネルであることを考えると、橋とトンネルを同列には並べられない気がしてきたのだ。鉄道専用トンネルと道路専用橋のどちらか一つを選べと言われたら、ほとんどの島民が道路専用橋を選ぶであろう。それは決して道路交通のほうが安定しているからではなく、鉄道の場合は運行ダイヤという制約があり、行動の自由度が道路の場合よりも狭まるからであろう。

このことから分かるように、交通の安定性と行動の自由とはだいぶ内容に違いがある。だから同じレベルで論じるわけにはいかない。橋で本土とつながったと喜ぶ理由も、安定した交通手段が確保できたせいなのか、公共交通の制約から解放されたからなのかを見極める必要がある。そして注意すべきは、道路用の橋で本土と結ばれた場合のこの二つの利点(安定性と選択の幅の拡大)は、手放しで喜べるものではないということである。

先に、「橋でつながるまでは、本土との交通は非常に不安定だった」と書いた。土やコンクリートの上の安定した道路を使う自動車とは違い、水の上を走る船や、大気の中を飛ぶ飛行機は自然から大きな影響を受ける。「橋も風の影響を受けるじゃないか」という批判があるのは分かるが、風で船舶が止まっても橋が通行止めにはならない。その逆に橋が通行止めになっても、フェリーが動いているということはないことを考えれば、道路交通の安定性は船舶の比ではなかろう。道路が出来て「天気が悪くて本土には行けない、本土からくることもできない」という状態はほぼなくなったといっていい。

そして飛行機や船が運航していない時間帯(深夜や早朝)でも、必要があれば車を走らせることができるようになった。しかし、そのことで失われたものを島民も、本土の人間も無視してきたのではないか。変化には光と陰があるのは当たり前の話だが、橋で本土とつながったことによる変化の場合は、陰の部分が無視されることが余りにも多い。

「橋で本土とつながることで島の良さが失われる」といった漠然たる陰では決してない。産業構造や生活のやり方といった基盤が変化を受ける。「橋が出来たら、生活は良くなるだけではないか」というのは、橋や道路を架けたい当局者の説明を鵜呑みにするからであって、何が失われるかを慎重に考えなくてはならない。

一番の変化(失われるもの)は「あげたり、もらったりしていたことが無くなる」ということである。一番いい例が、島の周りでふんだんに採れる海産物であろう。徐々に「すべてのモノは商品である」とする本土の常識が浸透してくる。さらには離島であるがゆえに存在しえた地場産業、地場商店は、本土の大資本によって一掃される。

これまで(ある意味で、意図的に)無視されてきた陰の部分の再評価が必要なような気がする。(つづく)

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片桐 幸雄(かたぎり さちお)

元道路関係四公団民営化推進委員会事務局次長。1948年生まれ。73年に日本道路公団に入社。主に料金設定や経営企画を担当し、2000年に総務部次長。02年から民営化推進委員会に入る。

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(編集後記)

今週のメルマガ「島シリーズ」の舞台は、淡路島、奥尻島、佐渡ヶ島です。
来週4日のフォーラムは、現地で見聞きした集大成をお伝えいたします。
島の暮らしから見えてきた、これからの日本の生き方を考えたいと思います。

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