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タイトル::【No.926】 「自分事としての戦争」
発行日::2019/09/05
本文:

【No.926】スポーツの秋、食欲の秋、傍聴の秋!

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 構想日本メールマガジン【No.926】 2019.09.05 発行 

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<目次> 

【1】活動ニュース

 (1)静岡県 施策レビュー  9月7日(土)、8日(日)

 (2)兵庫県 川西市 「かわにし市民会議(5)」(住民協議会)9月14日(土)

【2】スタッフ通信 

 (1)群馬県 富岡市「第1回とみおか未来会議」<実施報告>

 (2)北海道 清水町「第1回清水ミライ自分ごと化会議」<実施報告>

【3】8月の主な活動報告 政策実現活動、新聞・テレビ等メディア掲載 その他

【4】巻末寄稿文 

 「自分事としての戦争」

  構想日本特別研究員   中村 卓 

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【1】活動ニュース 

 ☆下記2自治体とも【参加費】無料 どなたでも傍聴できます(事前登録不要、途中入退室可)

  お問合せは、構想日本まで TEL:03-5275-5607 E-MAIL:shiwake@kosonippon.org

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(1)静岡県 施策レビュー  9月7日(土)、8日(日)

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 ★“ふじのくに” 士民協働 施策レビューの特徴★

 1.2009年から「事業仕分け」「事業レビュー」「施策レビュー」と継続して実施し、11回目。
 2.県の施策について県民評価者が「改善提案」を行い、県は今後に活かしていく。
 3.無作為に選ばれた県民129名のほか、過去の参加者、公募等による学生など総勢280名が県民評価者として参加。

【議論する施策】

 〇1日目 『地域を支える魅力ある商業とサービス産業の振興』、『国際協力の高い観光づくり、観光客の来訪の促進』、『魅力ある高等教育の振興』
 〇2日目 『家庭・職場・地域の子育て支援の充実、保育サービス・幼児教育の充実』、『世界水準の農芸品の生産力強化』、『生涯を通じた健康づくり』

【日 時】 9月7日(土) 10:00~17:00(予定)、9月8日(日) 10:00~17:00(予定)

【会 場】静岡県庁別館 (静岡市葵区追手町9番6号)

 ※会場に関する問い合わせ先:静岡県政策推進局総合政策課(電話:054-221-2184)

 詳細は静岡県HPを御覧ください。https://www.pref.shizuoka.jp/kikaku/ki-030/review.html

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(2)兵庫県 川西市「かわにし市民会議」(住民協議会)

 テーマは5つ。産業の活性化、子育て・教育の充実、住宅都市としての魅力向上、文化・歴史の活かし方、やりがいの持てる地域活動の促進

 ★川西市「かわにし市民会議」の特徴★

 1.総合戦略(今後3年間の重点計画)を無作為に選ばれた市民が中心になって作る。
 2.住民基本台帳から無作為に選ばれた2,000人の中から応募のあった163名が参加。
 3.40代以下が6割。そのうち2割が20代と、若者の割合が高い。

【日 時】第5回 9月14日(土) 13:00~16:00(予定)

【会 場】川西市役所(川西市中央町12−1号)

 ※会場に関する問い合わせ先:川西市役所総合政策部 政策創造課(電話:072-740-1120)

 詳細は、川西市HPをご覧ください。http://www.city.kawanishi.hyogo.jp/shiseijoho/gyozaisei/1008787/1008790/index.html

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【2】スタッフ通信 

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(1)群馬県 富岡市 「第1回とみおか未来会議」<実施報告>

 テーマは「子育て支援の充実(子どもの遊び場整備)」

 「これまでは、行政の市民参加の手法は、公募方式や団体からの推薦といったものが多く、参加者が特定の人に固定化する傾向にありました。

 こうした従来の方法を改めて、全ての市民の皆様が、明日への夢や希望が持てる富岡市政の実現を目指していくために、今回のような無作為抽出を行うことで、今まで行政と接点のなかった人や、意見を述べる場がなかった方々など様々な市民の皆様の参加を促していきたいと思います。」 市長の感想より

 詳細はこちら → http://www.kosonippon.org/blog/?p=1999

(2)北海道 清水町「第1回清水ミライ自分ごと化会議」<実施報告>

 清水町はNHKの連続ドラマ「なつぞら」の舞台にもなっているところ。
 
 近隣自治体の職員の力を借りたいという思いから、班のコーディネーターは、十勝管内19市町村の職員有志で結成している「十勝の未来を考える自治体職員の会」のメンバーの、幕別町、大樹町、芽室町の職員の3名が務めた。

 詳細はこちら → https://www.facebook.com/shin.ito.9235/posts/2471047243015112

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【3】8月の主な活動報告

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(1)政策実現活動

 ●事業仕分け

 8月3-4日 千葉県 市原市市民点検
 8月31日 滋賀県 大津市事業レビュー

 ●住民協議会

 8月17日 群馬県 第1回 太田市自分ごと化会議2019
 8月24日 兵庫県 第4回 かわにし市民会議
 8月25日 和歌山県 第3回 海南市住民協議会
 8月25日 群馬県 第1回 とみおか未来会議
 8月31日 福岡県 第2回 大刀洗町住民協議会
 8月31日 群馬県 第2回 太田市自分ごと化会議2019

 ※その他、首長や自治体との打ち合わせ等 24件

(2)テレビ等メディア掲載

 8月9日 未来会議を前に市職員が学習会~ 富岡市 上毛新聞
 8月29日 9月28.29日に事業仕分け 10事業判定 館山 房日新聞
 8月29日 住民の無作為抽出 行政参加手法を学ぶ 中札内 北海道新聞
 8月31日 「ふるさと住民票」導入「シブシンシ」登録 全国募集 志布志市 朝日新聞
 8月31日 市の将来や課題議論 富岡 上毛新聞

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【4】「自分事としての戦争」

 構想日本特別研究員   中村 卓 

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暦の上で、夏が終った。
令和の時代となって初めての夏。平穏に過ぎたと言いたいが、国の内外でこの先への不安を感じる出来事が尽きない夏だった。

毎年、お盆の時期に迎える終戦記念日も、過ぎし日の戦争を静かに振り返り、平和な今に感謝するという心境にはなれなかった。

戦争は、平穏な日常の中では現実感を欠き、よそ事になりがちだ。
しかし、いったん始まれば、国民一人ひとりの「自分事」になる。だから、平和な日常においても政治家に任せておけば安心というものではない。最近の時流で、それを実感する。

そんな心境のもと、この問題の専門家ではないことを自認した上で、一人の国民として一石を投じさせていただくことにした。

私にとって、戦争とは何か。

それは、灰燼・瓦礫と化した街で、拠るべき地域社会を失い、生活の基盤を失い、友人や家族を喪い、自分も死ぬということ。運よく生き残ったとしても、その後、修羅の世界で生きていくということだ。

具体的に述べよう。
戦争は、現代に近づくほど多くの死者を生み、死者に占める非戦闘員(子どもや女性などの一般民衆)の割合が増えている。

第一次世界大戦は、欧州を中心に、1914年から1918年まで続いた。規模の大きさ、凄惨さなどで人類史を塗り替えたとされる。推定死者数は1,600万人以上、死者に占める非戦闘員の割合はおよそ4割、700万人以上だったという。

第二次世界大戦は、1939年9月にドイツ軍のポーランド侵攻で始まり、日本が降伏文書に署名した1945年9月2日まで続いた。

調査数値にはバラつきがあるが、第二次大戦の死者数は第一次大戦の4~5倍、6,000万人〜8,500万人にのぼり、そのおよそ7割が非戦闘員、つまり一般民衆だったという。

朝鮮戦争は、大戦直後の1950年に始まった。確かな調査結果は得られていないが、当時の朝鮮半島人口の2割以上に当たる400万~500万人が死亡し、その大多数、8割以上が一般民衆だったと推定されている。

ベトナム戦争の開戦時期には諸説あるが、米国の本格参戦は1961年から始まり、1975年の南ベトナム政府崩壊まで続いた。この間の死亡者、行方不明者は、当時のベトナム人口の3割に相当する800万人、その8割が一般民衆だったという推計がある。

戦争は、21世紀に入っても続いている。
2001年9月11日の同時多発テロを機に米国などの軍事攻撃に至ったアフガニスタン紛争は、その後、2003年にイラク戦争へと拡大し、2011年からのシリア内戦へと続いている。

中東は、無差別テロのみならず、多数の国家が介在する局地戦争の海と化し、恐怖と絶望から逃れようとする無数の難民を生んでいる。先に挙げた戦争と比べれば死亡者数は少ないかも知れないが、犠牲者の大多数が民衆であるという点は、突出している。

このように、戦争で命を失うのは兵士、というのは過ぎた昔のことで、戦争の死亡者、犠牲者は、現代に近づくほど民衆に偏る。軍人が比較的安全な場所からボタンを押せば、民衆が集まるどの場所でも思うように破壊できるからだ。
その「現代の戦争」が世界規模で起きたら、どうなるのだろうか。

街が瓦礫と化し、死とそれにつきまとう耐えがたい苦痛の声、泣き叫ぶ声が街を覆う。拷問・虐殺が横行し、疫病、貧困、飢餓が襲う。他国に逃れようとしても行先はなく、さまよいつつ命を落とす。その惨状は、どんな映像や語りでも表し尽くせない地獄の世界だろう。

全ての人とは言わないが、人間は優しく思いやりがある。しかし、集団の一員、国家社会の一員としては、しばしば、指導者や為政者などの勇ましい言動に惑わされてしまう。国を戦争の道に進ませるような突出した言動を受け入れ、道を開けてしまう。

けれども、現代の戦争で最も酷い目に遭うのは、勇ましい言動に惑わされる国民である。
そして、言論の自由を含めて、民主主義が機能している国では、戦争への道に向かうかどうかの影響力を持ち、選択権を持つのも、私たち一人ひとりの国民なのだ。
それは、私たちの究極の「自分事」にほかならない。

今、私たちにできる最低限のこと、それは惑わされないことであろう。

そして、為政者、メディアはじめ、社会に強い影響力を持つ方々にお願いする。
私たち国民を惑わさないでいただきたい。また、現代の戦争が何をもたらすのか、国民に分かりやすく伝える活動を繰り返し進めていただきたい。

1945年9月2日。
日本が降伏文書に署名し、人類を絶滅させうる最終兵器まで使った第二次世界大戦が終わった。だが、それで世界が平和になったわけではなく、今も戦争は続いている。
すべての戦争犠牲者に合掌・黙とう…。

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中村 卓(なかむら たかし)

主な職歴:草加市総合政策部長、市長付特命理事等を経て、2009年10月から2010年3月まで内閣府行政刷新会議事務局・政策企画調査官として事業仕分け・行政事業レビューを担当。同年4月から2011年3月まで構想日本政策担当ディレクター、2011年4月~2019年3月まで草加市副市長。現在:構想日本特別研究員、会社役員

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(編集後記)

香港での抗議活動は一つの実りを得、民主主義の底力を見せてくれた気がします。
逃亡犯条例が改正されれば、「明日は我が身」という気持ちがあったのかと思います。
治安維持法は昭和16年に大幅改正され、弾圧の手段として濫用された。繰り返したくないですね。

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