• 構想日本の活動

公会計制度


2000/01/01(土)
【記事】15市区町で地方公会計研究会を発足

<日付: 1999年11月01日>(2001年6月7日掲載)


バランスシート等財務諸表の在り方を共同で研究
ASHITA 平成11年(1999年)11月1日


 群馬県太田市等15市区町は、10月1日、バランスシートを中核とする自治体の財務諸表の在り方について共同で研究を進めていくため、「地方公会計研究会」を発足させた。今春国の推定バランスシートを公表し、公会計の見直しについて積極的な発言を続けている独立・非営利の政策シンクタンク「構想日本」(代表=加藤秀樹・慶大教授)の呼びかけに応じたもので、事務運営は構想日本が担っていく。

行財政改革のツールとする

 参加自治体は、福島県会津若松市、三春町、茨城県結城市、群馬県太田市、安中市、千葉県浦安市、東京都文京区、神奈川県鎌倉市、新潟県上越市、富山県砺波市、岐阜県羽島市、愛知県高浜市、山口県柳井市、愛媛県今治市、佐賀県多久市の15市区町。静岡県掛川市が参加を検討中という。構想日本では既に岩手、三重、高知など9県による共同研究に取り組んでいるが、市町村レベルでの研究が立ち上がったことで、企業会計的手法導入に向けた動きが活発化することは間違いないだろう。

 共同研究のねらいについて構想日本の加藤代表は、次のように話す。「住民ニーズに適切に応え、開かれた、効率的な行政をめざすには自治体の予算会計方式を見直す必要がある。バランスシート等財務諸表の作成はその第一歩。このところバランスシートを導入する自治体が増えているが、同じ目的意識をもって取り組むことで大きな流れになる。自治体間にネットワークが生まれ、研究成果を行財政改革のツールとして活用することで地方自治体レベルでの行財政改革が進めば、国の改革にも繋がっていくのではないか」

 今後は、▽バランスシートの諸項目について中身の説明が可能となる財産管理方式の導入、▽様々な政策の行政コストと財政負担の構造が明らかになる「行政コスト計算書」の導入―について検討したいとしている。

ナショナルスタンダードをめざす 

 8月に財務諸表を公表した上越市の宮越馨市長は、「市民に自治体経営の実態を示していく上で財務諸表は有効。職員の意識改革にも繋がる。ただし、まだ研究の余地は多く、共同で研究していくことに賛同した」と参加の理由を語った。

 また、当目出席した首長は、共同研究について次のように話している。「市民満足度を高め、行政評価に繋げていくためのツールとして財務諸表の標準をつくり、定着させていきたい」(清水聖義・太田市長)、「財政を市民にいかに分かりやすく公開していくかが重要。同じ基準で取り組むことの意義は大きい」(菅家一郎・会津若松市長)、「コスト意識を持つことが必要。横の連携をとって研究を進めていきたい」(松崎秀樹・浦安市長)、「政策の選択や効率的な行財政運営のチェックに役立つ財務諸表をめざしたい」(繁信順一・今治市長)、「市民に馴染みやすい企業会計的手法により、財政状況を示していければと考える」(平塚明・結城市長)。

 研究会では、今後月1回程度の会合を開くとともに、作成作業は構想日本の公改易プロジェクト・リーダーである公認会計士の廣田達人氏を中心に事務方で進め、今年度中に第1次報告を取りまとめていく予定。引き続き自治体に広く参加を呼びかけ、「ナショナルスタンダード」を確立していきたいとしている。



お問合せ先: 構想日本
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