• 構想日本の活動

公会計制度


2000/02/28(月)
バランスシートに関する9県共同研究会報告書 第1号

秋田県、石川県、岩手県、岐阜県、高知県、滋賀県、静岡県、三重県、宮城県の9県は昨年7月以来、地方自治体の公会計に関する共同研究会を開いてきた。これはその第1号報告書であり、地方自治体の財務諸表の枠組みについてまとめたものである。 (地方自治体の発生主義会計方式による研究会報告書第1号) 



1.
 最近、地方自治体のバランスシート作成の動きが高まっている。これは大変望ましいことであるが、一方でそれらのバランスシートがまだ、必ずしも生かされていないのが現実である。
 そこで、この研究会では、すでにバランスシートを作成した先行事例の経験をふまえながら、自治体会計のあるべき姿について以下の4点を目標として検討を進めてきた。

(1) 県の財政状況ノ関する分かりやすい情報公開であること。
(2) 行政の効率化、改革に十分活用できること。
(3) 自治体会計の統一基準となりうるものであり、各県が相互に比較できること。
(4) この研究を通して、県の担当者が自ら、財務諸表を作り、使いこなせるだけのノウハウを身につけること。 


2.
 これまでの6回の研究会の結果、以上の諸点をみたし、また、海外主要国の流れにも沿った自治体会計のあるべき姿の枠ぐみは、バランスシートを含む次のような「財務諸表の大系」であると考える。(別紙イメージ図参照)

(1) 貸借対照表(バランスシート) - 年度末時点における、自治体の資産と負債の一覧表。
(2) 行政コスト計算書 - 会計期間中(1年間)に発生したすべての費用と収益(税や料金)の比較一覧表。企業会計における損益計算書に相当。
(3) 収支計算書 - 現行の歳入、歳出に相当。
(4) 注記 - 作成方針などの説明。
(5) 付属明細書 - 個々の資産など、他の財務諸表の詳細な情報。
(6) 成果報告書 - 非財務の情報を含む、行政活動の成果説明。

 以上の各表を有機的に用いることによって、自治体の財政状況を明快に把握することができるが、とりわけ重要なのは、(5)付属明細表である。
 例えば、バランスシートで「河川」全体に関する資産、負債の状況がわかったとしても、必ずしも、現実の行政に直ちに生かせる情報ではない。ダムや堤防などの個々の施設ごとにどれ位の資金が投じられたかなどが付属明細票で明らかになることが、行政の効率化にとっても情報公開にとっても不可欠である。また、これらの財務諸表の整備と行政評価があいまって行政改革を有効に進めることが出来ると考える。 


3.
 当研究会は、今後この「財務諸表の大系」の内容の検討をすすめ、第2号以降の報告書を順次出していく予定である。その間、この研究会に参加した自治体のうち、現実に財務諸表を作成中のところは、その報告も併せて行っていきたい。
 また、併行して行われている15市区町による同様の共同研究との連携もはかりつつ進めていきたい。(本年2月、合同の研究会を開催)
 関係各方面からのご批判、ご意見とともにこの報告書がきっかけとなって、自治体会計についての議論が一層活発になることを期待している。 


構成団体 (五十音順):
秋田県/石川県/岩手県/岐阜県/高知県/滋賀県/静岡県/三重県/宮城県

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