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公会計制度


2000/05/31(水)
【記事】県 貸借対照表を公表 -9県研究会試作「正味資産」1兆263億円-

高知新聞 平成12年(2000年)5月31日

 行政の財政事情を住民に分かりやすく説明するため、民間企業が決算で使っているパランスシート(貸借対照表)など財務諸表の研究を行ってきた県は三十日、九県で構成する研究会が共同で研究・試作したバランスシートと行政コスト計算書を公表した。県庁一階の総合案内コーナーで公開する。

 自治体の会計は年度ごとに金額の出入り(歳入と歳出)を示すだけで、将来にわたる借金の総額や資産がいくら残っているのか、財政の実態が分かりにくいのが欠点。

 これに対し、ある時点の資産(土地や現金)と負債(借金)を左右対照に分けるパランスシート、財政状況が把握しやすいとして全国の自治体で研究が進んでおり、自治省も三月、決算集計方式による作成モデルを示した。

 県が試作しだバランスシートは民間企業が使う台帳方式を採用した。

 「資産の部]では、道路や漁港、学校など県管理の公共施設を「後世に引き継ぐ県の社会資本」としてまとめた。減価償却後の平成十年度未の資産総額は現金などの流動資産を含め一兆八千六百二十七億円で、前年度未より七百十一億円増えた。

 一方、「負債の部」では県債(県の借金)、不納欠損処理が見込まれる県税額を不納引当金、現時点で全職員が退職した場合に必要な経費を退職給与引当金と分類し、「後世の負担となる県の債務」とした。十年度末の負債総額は八千三百六十三億円で、前年度末より四百四十一億円増えた。

 資産から負債を差し引いた「正味資産」は一兆二百六十三億円で、前年度より二百七十億円増えた。

 ただ、結果を利益で判断する企業と異なり、行政の目的達成度は数値による評価が難しい。

 財政課は「パランスシートの評価方法はまだ確立していないが、複数県が統一基準で継続していけば、数字の評価が見えてくるのではないか」と今後に期待する。

 また、行政として初めて試作した行政コスト計算書は、県債利子や退職手当、減価償却などを加味したコスト総額を政策ごとにまとめた。

 同課は「対象を大学経営や美術館運営などに絞り、人件費の割合などを比較・検討すれば、コスト面の課題を把握する指標になるのではないか」としている。



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