• 構想日本の活動

事業仕分け


2017/10/17(火)
【結果概要】静岡県「“ふじのくに”士民協働事業レビュー9月16日(土)実施」

【総  括】  

≪開会式挨拶≫

 

川勝平太 静岡県知事

l  平成21年から始め、毎年、反省と改善を重ねながら9回目の実施となった。今年は、県民評価者に応募した人数が過去最多(325人)になり、その中でも10代~20代の応募者が今日、明日併せて90人を超えることになった。

l  県民にとって、熊本の地震や東日本大震災は他人事ではないというのは皆さん共有していると思う。危機管理というのも県政の一つであり、どこで起こっても他人事ではなく我が事としていこう、というのが基本的に私たちの姿勢。

l  「士民」の士は富士山の士。士の字は一の上に十があるという漢字で、一からはじめて十へ行く、十になったらまた一へ戻るという常に精進をするということ。そういった人たちが富を支えていく、そして富は人のために使うべきということになる。

l  今年度で、総合計画「後期アクションプラン」が終わる。そのため次の3年間についての新しい総合計画を現在作成している。今年度、計画の骨子を総合計画審議会で示し、来年度からスタートする。当然ここでのこれまでの事業レビューでの議論の内容を踏まえて、皆様の生活・福祉に役立つようにしていく。

l  一人一人の力は非常に大きい。ワンオブゼムと思わず、一人一人が自分を信じて意見して頂きたい。その意見が形となって、他の人達の幸せに通じるようにしていきたいと思う。

 

加藤秀樹 構想日本 代表 

l  私は川勝知事とは20数年の付き合いで、まだ知事になる前、ある他の県の審議会でご一緒した。その時から「我がこと」というのはずっと言っている。それからちょっと言葉が変わり「自分ごと」ということで、静岡県で実現しつつあることをすごくうれしく思う。

l  構想日本では、事業レビュー(事業仕分け)を全国で行っている。これまでに静岡県でいう県民評価者(判定人)を選ぶために、全国で配ったハガキの総数は約16万通。その中から参加いただいた方は7500人(総送付数の約5%)。ところが、静岡県内だけで統計を取ると、配ったハガキは43000通(総送付数の4分の1)、参加者の合計数は約2500人(全体応募者の3分の1)と大きな割合を占めている。さらに静岡県は他自治体と比較して応募率も高く、今までの平均が5.5%である。

l  静岡県での事業仕分け・レビューの継続年数、参加した人数は全国トップ。それは、行政とか政治が何か向こうでやっているよということではなく、我がこと、自分ごと化に向けて着々と歩んでいるということだと思う。

l  アメリカやヨーロッパでは、ポピュリズムという言葉が使われるが、一般の方が政治や行政について議論することが、なによりもポピュリズムに対する抵抗力・免疫力をつける事になると私は思う。テレビや新聞、週刊誌で見たり聞いたりしているだけだと、調子の良い事を言っている人に選挙で票が集まったりする。ただ、実際に集まって議論してみると『あの人調子の良いこと言っているけど実際はそうじゃないよね。』、『もっと大切なことがあるよね。』と皆さんご自身が一人一人しっかり考えられるようになっていく。よって、静岡県は一番ポピュリズムがはびこりにくい県になっていると思う。

l  これまで静岡県の事業仕分け、事業レビューに参加した県民の皆さんは2000人以上になる。そのような皆さんに、文化財、高齢者、少子化対策など色んな分野について、今ある政策だけでなく、これからどうすべきかを行政に提案して頂くなど、今まで静岡県に蓄積された財産を使って、より良い県にしていただきたい。構想日本は引き続きお手伝いしたい。

 

 

≪閉会式 講評≫


伊藤伸 構想日本 総括ディレクター

l  私が担当した第1班では、午前中は津波や地震対策、午後からは教育関係の補助金がテーマだった。両方とも市や町に対してお金を配るという事業であり、県の役割とは何なのだろうかという話が多く出ていた。議論をする中で少しだけ感じたのは、『市や町よりも県は偉いんだ。』という感覚があるのかもしれないということ。それは住民だけでなく、職員の中にもあるのではないか。でも、一番住民の生活のことを知っていなければならないのは市や町。その中で県は何をすれば良いのかを考えると、市や町では負担が大きいので全国や県内全体の津波や地震の情報分析ができないか、県がそれを分析して提供するという役割も果たせるのではないかと個人的に感じた。

l  県が何をしているかわからないという声も聞いた。学校地域支援本部という体制があるが、議論の途中に知っている人を聞いたが誰もいなかった。行政としては『あれもやっている。』『これもやっている。』と言うけれど、それがうまく伝わっていないと感じた。

l  市や町と違い、県と県民との関係はなかなか難しい。それは静岡県に限らず、どこの都道府県も直面している課題だと思う。しかし、今回こうして事業仕分け・レビューの実施が9年目、無作為抽出の方式で7年目になった。今年は参加者がこれまでで一番多く、325人の応募があって、今日だけでも傍聴者含めて200人ぐらい参加されている。そのこと自体とても大きな成果ではないかと思う。

l  毎日、県のことを考えるのは当然不可能だけれど、年に1回ぐらいはたまたまハガキが来たし、県民税を払っているから見に行こうなど、そんな年中行事になればいいのではないか。

l  若い人が多いというのも大変良いこと。最後の特別セッションでは高校生が質問していた。200人いる前で、高校生が挙手して発言できる、そんな空気が作れていることが静岡県の大変良いところだと思う。ぜひ友人や家族にも今日の体験を広めていただきたい。

 

伊藤篤志 静岡県 経営管理部長

l  本日の対象事業4つのうち、3つの事業が市町に対する助成、もう1つは県ないしは観光協会がやっているもの。

l  担当者の説明が、現場に立脚した政策になっていたかどうかが、分かりづらくなってしまったことは大きな課題だと思う。

l  県もたくさんの事業を行っているが、皆様に伝わっていなければ、やっていることがやっていないという風に結果的に思われてしまう。県が行っている事業について、皆様に知っていただくことも私たちの仕事だと思う。

l  それぞれの事業について「一定の効果がある」という評価がでた。ただ、背景にはいろいろなご意見がある。この評価がついたことを良しとするのではなく、それぞれ一つ一つのご意見をこれからの私たちの政策の糧としていく。

l  県政に参加する機会が引き続きほしいという方には、“ふじのくに”づくりサポーターという形で、継続して参加できるような機会を設けている。


【名    称】  “ふじのくに”士民協働 事業レビュー

【基礎情報】  人口:3,688,878人 (平成28年8月1日現在)
        面積:7,780.42㎢

【日  時】  1日目:  9月16日(土) 10:15 ~16:20
        2日目:  9月17日(日) 10:15~ 16:20(台風の影響により中止)

【会    場】  静岡県庁別館 (静岡市葵区追手町9番6号)

【主  催】  静岡県

【共  催】  ふじのくにづくり学生研究会、特定非営利活動法人静岡時代

【協  力】  構想日本

【実施概要】
 実施回数:9回目(9年連続)
 ※過去の活動はこちらからご覧いただけます。

 対象事業数: 4事業

事業名

事業費(千円)

判定結果

緊急地震・津波対策等交付金

 3,100,000

一定の効果がある

学校支援地域本部等推進事業

 40,000

一定の効果がある

国内誘客推進事業費

 91,635

一定の効果がある

不妊・不育総合支援事業

 20,015

一定の効果がある


 ※対象事業総額:約32億5,000万円
 ※参考:平成29年度一般会計総額 1兆2,058億円 

【専門委員(仕分け人)の構成とメンバー】
2班体制
1班(1会場)あたり 
コーディネーター(構想日本) 1名
専門委員 5名、県民評価者 70名程度
※専門委員は議論に参加し県民評価者が評価をするための論点を浮き彫りにする。
※県民評価者は専門委員の議論を聞いたうえで評価を行う。
 
構想日本仕分け人チーム
  第1班 
  コーディネーター:伊藤 伸(構想日本) 
  専門委員:宮崎 稔(学校と地域の融合教育研究会 会長)、小村雄大(会社員、元内閣府参事官)

  第2班 
  コーディネーター:熊谷 哲(笹川スポーツ財団主席研究員)
  専門委員:山中光茂(医師、前松阪市長)、デービッド・アトキンソン(株式会社小西美術工藝社 代表取締役社長)

【活動実績(当日)】
 傍聴者数:43人
 ネット中継視聴件数:491件

【記事、参加者等の声等】



【中継動画へのリンク等】
1.開会式
7.閉会式

※事業レビューについての詳細は静岡県ホームページよりご覧いただけます。

お問い合せ:構想日本 伊藤/永由
TEL:03-5275-5607、email : shiwake@kosonippon.org



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